乾燥が原因の肌トラブルで、見た目年齢が上がる?!

乾燥は、年代問わず、さまざまな肌トラブルの原因となることが知られています。とくに若いうちから肌の乾燥を放置してしまうと、のちのちの肌のコンディションに影響してしまうことも…。今回は、乾燥によって肌のトラブルが起こるメカニズムや、肌の乾燥を放置するとどうなるか、さらに今日からできる肌の乾燥対策についてご紹介します。
乾燥が原因の肌トラブルで、見た目年齢が上がる?!

バリア機能の低下が肌トラブルをまねく

乾燥と肌トラブルの関係について説明するうえで欠かせないのが、肌のもつ「バリア機能」です。肌の一番外側にあたる角層には、アレルゲンや細菌など外部の刺激から肌を守るとともに、肌内部の水分が蒸散するのを防ぐ役目があります。これがバリア機能です。バリア機能には肌のうるおいが重要で、「皮脂膜」「角質細胞間脂質」「NMF(天然保湿因子)」という3つの保湿因子が肌のうるおいを守ることで、その機能が保たれています。

ところが、なんらかの理由でこれら3つの保湿因子が減ってしまうと、肌が水分を十分に保持できなくなってしまいます。すると、バリア機能が低下してしまい、肌内部の水分が失われやすくなるほか、外部からの刺激に対して過敏に反応しやすくなってしまうのです。
バリア機能の低下が肌トラブルをまねく

乾燥肌がまねく主なトラブル

乾燥肌がまねく主なトラブル
バリア機能が低下すると、肌表面がカサカサしたり、かゆみやピリピリとした痛みを感じたりしやすくなる、乾燥肌の状態となります。なお、乾燥肌はさまざまな肌トラブルの原因ともなり、とくに顔などの皮膚の薄い部位では注意が必要です。なかでも代表的なものをご紹介しましょう。

肌荒れ


バリア機能が低下することで、外部からの刺激を受けやすくなり、肌の赤みやかゆみといった肌荒れが起こりやすくなります。

ニキビ


肌が乾燥すると、保湿をしようと皮脂の過剰分泌を引き起こすため、ニキビができやすくなります。ニキビは症状が治まっても色素沈着したり、あとが残ったりしてしまうことがあります。

小ジワ


乾燥によって肌の弾力が失われ、細かな小ジワができやすくなります。とくに、目の周りや口もとなど、表情筋がよく動く部分に小ジワができやすいとされています。

くすみ


乾燥肌になると、肌のターンオーバーが乱れて、角層が厚くなりがちです。すると、肌表面がゴワついて、透明感のないくすんだ印象を与えます。

シワ・たるみ


肌の水分不足により、シワやたるみが発生しやすくなります。これらは見た目年齢に影響しやすく、実年齢以上に年老いた印象を与えます。

ほうれい線


乾燥により肌の水分が失われてしまい、肌のハリや弾力が失われることで、口もとのほうれい線が目立ちやすくなります。ほうれい線が深くなると、老けた印象を与えます。

乾燥肌の放置で見た目年齢が上がる!?

乾燥肌の放置で見た目年齢が上がる!?
「乾燥による肌トラブルなんて先の話」と考える若い方もいるかもしれません。確かに若い肌はみずみずしく、仮に乾燥してもしばらくすれば、うるおいを取り戻すもの。ところが、乾燥肌を放置してしまうと、そうした肌の回復力も徐々に低下します。やがては、肌年齢が実年齢を上回り、シワやたるみなどが現れて、見た目年齢が上がってしまうこともあるのです。

今日からできる肌の乾燥対策

「肌が乾燥しているな」と思ったら、早い段階で乾燥対策を行わないと、せっかくの若々しさを失うリスクが高まります。いつまでも若々しい肌を保つために、今日からできる乾燥対策をご紹介しましょう。
今日からできる肌の乾燥対策

生活環境を整える


オフィスや家庭など、エアコンが稼働している環境は多いもの。エアコンは温度を一定に保つ一方、乾燥しやすいという特性があります。室内で乾燥を感じたら、加湿器などを使用しましょう。加湿器は冬場のみではなく、夏の冷房による乾燥にも役立ち、ほぼ一年中使用できます。 なお、うるおいのある肌のために良い湿度は60~65%程度とされています。

良質な睡眠をとる


寝不足は肌の大敵。質・量とも十分な睡眠をとりましょう。良質な睡眠のためには、適度な運動と、ストレスを溜め過ぎないことが重要です。

内部からケアする


肌のためには、栄養バランスの良い食生活が大切。ビタミンやミネラルやアミノ酸(たんぱく質)などの必要な栄養素をしっかり摂りましょう。

保湿ケアをする


化粧水や保湿クリームを使用し、肌にうるおいを与えましょう。また、肌に負担をかけない洗顔を心がけてください。

乾燥からくる肌トラブルをやわらげるには、日頃のケアが大切です。スキンケアを見直すだけでなく、肌を健やかな状態に保つために行う内側からのケアを心がけましょう。