意識して摂りたい「ビタミンC」ってどんな食べ物に含まれる?

ビタミンCは、私たちの健康と美容に不可欠な栄養素のひとつ。ですが、体内で作り出すことができないうえ、体内に貯めておくことができないため、毎日の食事から適切な量を摂取する必要があります。今回は、ビタミンCのはたらきや、ビタミンCを豊富に含む食材についてご紹介します。
意識して摂りたい「ビタミンC」ってどんな食べ物に含まれる?


ビタミンCのはたらきとは

ビタミンCは、体内でさまざまなはたらきをする栄養素です。ビタミンCに期待される効果について、その一部を見てみましょう。
ビタミンCのはたらきとは


肌や骨の健康


ビタミンCは、体内でコラーゲンを生成するために必須の成分です。コラーゲンは、肌のハリや弾力を保つ成分として知られていますが、そのほかにも、血管や骨、筋肉、粘膜など人体のさまざまな部分を構成しています。

免疫力の向上


ビタミンCは免疫機能の維持に必要な栄養素です。免疫反応によって生じた活性酸素を分解することで、免疫機能を維持するといわれています。

美肌効果への期待


ビタミンCには、日焼けなどによって増えるメラニン色素の生成を抑える作用があります。日焼けを防ぐことで、肌の「美白効果」が期待できる成分といえるでしょう。

老化予防


ビタミンCには強い抗酸化作用があり、体の中で発生する活性酸素のはたらきを抑えます。加齢やストレスにより発生する過剰な活性酸素は、さまざまな病気の原因となったり、老化を促進したりするとされています。

抗ストレス


ビタミンCは、ストレスに対する抵抗力にも関係しています。人がストレスを感じると、抵抗力を高めようと、体内で副腎皮質ホルモンというホルモンが分泌されます。ビタミンCはこの副腎皮質ホルモンの生成を助けるはたらきがあります。そのため、強いストレスを感じると、体内のビタミンCを大量に消費してしまいます。

ビタミンCの豊富な食べ物は?

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、1日のビタミンC推奨量は15歳以上の男性・女性とも100mg。ところが、令和元年の国民健康・栄養調査によると、平均摂取量は94mgだといいます。
毎日の食事から効率よくビタミンCを摂取するため、ビタミンCを豊富に含む食材をご紹介しましょう。

果物


ビタミンCというと、真っ先にレモンを思い浮かべる方も多いはず。ですが、レモン以上にビタミンCを含む果物はたくさんあります。

■ビタミンCを豊富に含む果物(可食部100gあたりの含有量)
アセロラ(酸味種、生) 1,700 mg
アセロラ(甘味種、生) 800 mg
ゆず(果皮、生) 160 mg
キウイフルーツ(黄肉種、生) 140 mg
すだち(果皮、生) 110 mg
レモン(生) 100 mg
(出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」)

果物


野菜


ビタミンCは、野菜にも含まれています。ビタミンCを豊富に含む野菜の一部をご紹介しましょう。

■ビタミンCを豊富に含む野菜(可食部100gあたりの含有量)
赤ピーマン(果実、生) 170 mg
めキャベツ(結球葉、生) 160 mg
オレンジピーマン(果実、生) 150 mg
黄ピーマン(果実、生) 140 mg
ブロッコリー(花序、生) 140 mg
なのはな(花らい・茎、生) 130 mg
(出典:文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」)

野菜


ビタミンCを効果的に摂取するには

ビタミンCは水溶性の成分なので、調理時にゆでると、水の中へと溶け出してしまいます。ビタミンCを効果的に摂取するには、調理時に水や熱に接する時間を短くしたり、煮汁などもいっしょに摂れたりするような調理法にするといいでしょう。もちろん、生で食べるのもおすすめです。

また、忙しくて、毎日の食事の栄養バランスが乱れがちな方は、サプリメントを上手に利用して、ビタミンCを意識的に摂取してみてください。
健康的な毎日のために、ビタミンCをたっぷり摂りましょう。