栄養素は、私たちの体にとって欠かせないものですが、摂り過ぎに注意が必要なものがあるということをご存知でしょうか? 体の健康のために摂っているのに、むしろ健康に悪影響を及ぼすことになってしまっては、元も子もありません。今回は、摂り過ぎに注意が必要な“ビタミン”の摂取について解説していきます。
ビタミンは、三大栄養素(炭水化物、タンパク質、脂質)と比べて必要量が少ないものの、人体の機能を正常に保つために不可欠なものです。体内では、ビタミンをつくることができない、あるいは必要量を合成できないため、食品から摂取する必要があります。
ビタミンには、水に溶ける水溶性ビタミンと、油に溶ける脂溶性ビタミンがあり、性質の違いから体への取り込まれ方や代謝に特徴があります。
水溶性ビタミンには、次のようなものがあります。
<水溶性ビタミン>
水溶性ビタミンは、水に溶けやすく、体内に蓄積されにくい性質があります。摂り過ぎた場合でも、基本的に余剰分は尿として排出されるため、通常の食事からの摂取において過剰症の心配はほとんどありません。ただし、サプリメントで大量摂取した場合には下痢を引き起こすこともあります。
脂溶性ビタミンには、次のようなものがあります。
<脂溶性ビタミン>
脂溶性ビタミンは、油に溶けやすく、体内に蓄積されやすい性質があります。そのため、過剰に摂取すると、健康に悪影響を及ぼすことがあります。
(過剰症の例)
・ビタミンA:頭痛、脱毛、筋肉痛など
・ビタミンD:高カルシウム血症、腎障害など
ビタミンの摂取量の上限は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」に記載されています。栄養素の必要量は、年齢、性別などによって異なるため、自分の体に必要な栄養素の摂取量を把握し、過剰に摂取しないように注意することが大切です。複数のサプリメントを摂取する際には、パッケージに記載されている摂取目安量を確認し、過剰に摂取しないようにしましょう。
ビタミンとは
ビタミンは、三大栄養素(炭水化物、タンパク質、脂質)と比べて必要量が少ないものの、人体の機能を正常に保つために不可欠なものです。体内では、ビタミンをつくることができない、あるいは必要量を合成できないため、食品から摂取する必要があります。
水溶性ビタミンと脂溶性ビタミン
ビタミンには、水に溶ける水溶性ビタミンと、油に溶ける脂溶性ビタミンがあり、性質の違いから体への取り込まれ方や代謝に特徴があります。
水溶性ビタミン
水溶性ビタミンには、次のようなものがあります。
<水溶性ビタミン>
ビタミンの種類 | はたらき | 多く含まれている食品 |
---|---|---|
ビタミンB1 | エネルギー代謝、神経機能の維持 | 豚肉、玄米、大豆、バナナ |
ビタミンB2 | エネルギー代謝、皮膚や粘膜の健康維持 | 卵、乳製品、豚肉、緑黄色野菜 |
ビタミンB6 | エネルギー代謝、神経機能の維持 | 鶏肉、さつまいも、バナナ、玄米 |
ビタミンB12 | 赤血球の生成、神経機能の維持 | 魚介類、肉類、卵、乳製品 |
ビタミンC | コラーゲンの生成、免疫機能 | みかん、キウイフルーツ、イチゴ、ブロッコリー |
ナイアシン | 皮膚や粘膜の保護 | 豚肉、鶏肉、魚介類、大豆製品、全粒穀物 |
パンテトン酸 | エネルギー代謝 | 全粒穀物、肉類、卵、豆類、バナナ |
ビオチン | エネルギー代謝、皮膚、毛髪を正常に維持 | レバー、酵母 |
葉酸 | 核酸やたんぱくの合成、胎児の正常な発育 | 緑黄色野菜、果物、豆類、全粒穀物、レバー |
水溶性ビタミンは、水に溶けやすく、体内に蓄積されにくい性質があります。摂り過ぎた場合でも、基本的に余剰分は尿として排出されるため、通常の食事からの摂取において過剰症の心配はほとんどありません。ただし、サプリメントで大量摂取した場合には下痢を引き起こすこともあります。
脂溶性ビタミン
脂溶性ビタミンには、次のようなものがあります。
<脂溶性ビタミン>
ビタミンの種類 | はたらき | 多く含まれている食品 |
---|---|---|
ビタミンA | 視覚に関係、皮膚や粘膜の保護 | にんじん、ほうれん草、かぼちゃ、鶏レバー、魚卵 |
ビタミンD | カルシウムの吸収促進、骨を作る細胞の活性化 | 魚介類、きのこ類、卵黄 |
ビタミンE | 細胞膜の機能の維持、脂肪代謝に関係 | 植物油、ナッツ類、緑黄色野菜 |
ビタミンK | 凝固因子の合成、骨の形成 | ほうれん草、ブロッコリー、納豆、きのこ類 |
脂溶性ビタミンは、油に溶けやすく、体内に蓄積されやすい性質があります。そのため、過剰に摂取すると、健康に悪影響を及ぼすことがあります。
(過剰症の例)
・ビタミンA:頭痛、脱毛、筋肉痛など
・ビタミンD:高カルシウム血症、腎障害など
ビタミン摂取量の上限について
ビタミンの摂取量の上限は、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年版)」に記載されています。栄養素の必要量は、年齢、性別などによって異なるため、自分の体に必要な栄養素の摂取量を把握し、過剰に摂取しないように注意することが大切です。複数のサプリメントを摂取する際には、パッケージに記載されている摂取目安量を確認し、過剰に摂取しないようにしましょう。